「楽観性を発揮」することは、豊かな人生を送るうえで必要不可欠な要素となっており、困難な場面においても物事を楽観的に捉えられる人は、より長生きし、健康で、より良好で持続可能な人間関係を築き、より多くのお金を稼ぎ、より成功するキャリアを築くことができることが研究により解明されています。
チャンスをつかむ傾向があるか簡易チェック
ここでは、ものごとを楽観的に捉えがちなのか?悲観的に捉えがちなのか?という自分の傾向を簡易検査でチェックしてみましょう。
あくまでも、自分で自分自身をどう評価しているのかを見るものであり、第三者からの評価や決めつけ(あたなはこういう人間だ)ではないことを理解ください。
「運のいい人の法則」リチャード・ワイズマン博士 矢羽野薫/訳 より抜粋
1 とても当てはまる
2 当てはまる
3 どちらとも言えない
4 当てはまらない
5 とてもに当てはまる
運のいい人の法則チェック1|偶然のチャンスに出会う人
設問
この合計は、偶然のチャンスをつくりだし、チャンスの存在に気づき、チャンスに基づいて行動することの目安となります。
偶然のチャンスに出会う可能性 | ||
---|---|---|
3~8の場合|低い | 9~11の場合|中間 | 12~15の場合|高い |
偶然のチャンスに出会う可能性の解説
楽観性を発揮する人は、人との出会いの機会を増やす行動につながり、自分にとって有益な情報を多くの人から得る機会を得ています。また、視野が広いため、多くの情報を得ることができ、良い情報にたどりつきやすくなります。また、新しい経験を喜んで受け入れる傾向(開放性)があり、偶然のチャンスに出会う可能性が向上し、結果的に成功の確率が上がります。
運のいい人の法則チェック2|偶然のチャンスをつかむ可能性
設問
この合計は、“虫の知らせを聞き逃さない”つまり自分の心の声に耳を傾け、偶然のチャンスをつかむ可能性の目安となります。
偶然のチャンスをつかむ可能性 | ||
---|---|---|
2~4の場合|低い | 5~7の場合|中間 | 8~10の場合|高い |
偶然のチャンスをつかむ可能性の解説
楽観性を発揮し、チャンスをつかむ人の多くは、自分の心の声に耳を傾け、自分の感情面からも情報を得て判断を働かせる傾向があります。また、チャンスをつかむ人は、そうでない人に比べ自分の心の声に耳を傾けるために、静かな場所で内省の時間を設けたり、瞑想の時間を設けることが多い傾向があります。
運のいい人の法則チェック3|チャンスが訪れる人
設問
この合計は、将来に明るい期待持つこと、可能性が少なくてもあきらめないで持続すること、対人関係における意識についての目安で、チャンスが訪れる可能性となります。
チャンスが訪れる可能性 | ||
---|---|---|
3~8の場合|低い | 9~11の場合|中間 | 12~15の場合|高い |
チャンスが訪れるまで待てる人の解説
楽観性を発揮している人は、将来に対し明るい展望と期待を持ち、たとえ可能性がわずかでも目標を達成するために努力して、失敗してもあきらめません。また対人関係において「うまくいく」という期待を持っている傾向があります。これらのことから行動する機会が増え、夢や目標の実現をうながすことが、科学的に分かっています。
運のいい人の法則チェック4|ピンチをチャンスにできる人
設問
この合計は、ピンチをチャンスに変えること、不運な出来事のなかにも良い面を見出せるかの目安となります。
ピンチをチャンスに変えられる可能性 | ||
---|---|---|
4~10の場合|低い | 11~16の場合|中間 | 17~20の場合|高い |
ピンチをチャンスに変える可能性の解説
楽観性を発揮している人は、不運な出来事の中から常にプラス面に焦点をあてます。もちろん、マイナス面からは今後、注意を払うための情報を収集します。このように最高の結果は、不運な出来事からも生まれると考えており、不運を受容し、情報を整理し、積極的に行動して将来の不運を避けようとする傾向があります。
この流れは直感(実践的な経験や知識をもとに感情が湧き出て意識で確認できる状態)として判断され、不測の事態で周囲が混乱している中でも、チャンスを得るための最短ルートを考え迅速に行動し、つかみます。
最後に自分がどのように見たいのかを「選ぶ」
どんな出来事も多面的に見ることができます。悪い出来事と良い出来事の多くは捉え方だけであり、どちらとして見るかは実は自分自身なのです。悪い出来事の「良い面」を見つけ、良い面を見ようと「選ぶ」こともできるのです。良い面を見ることを「選ぶ」と決意すると、同じ出来事も今までとは違う捉え方ができます。
将来に明るい期待を持つことや、対人関係がうまくいくと期待することは、困難な場面でもあきらめずに行動するモチベーションとなり、目標達成のための行動の機会を増やします。多くの人とつながりを持つこと、行動する機会が多いことは、結果として目標達成のための情報や機会を増やし、その可能性をあげることにつながります。
出来事のどの側面を見たいのかを、「選んでいる」のは私たち自身であり、意図的に「選ぶ」こともできるのです。
マーティン・セリグマン,山村宜子訳,オプティミストはなぜ成功するか,講談社,1993
マーティン・セリグマン,小林裕子訳,世界でひとつだけの幸せ―ポジティブ心理学が教えてくれる満ち足りた人生,2004
Andrea Piacquadioによる写真: https://www.pexels.com/ja-jp/photo/838413/