大谷翔平の成果を生む思考法、先入観は可能を不可能にする

Photo,Getty Images Sport
メジャーリーグベースボール(MLB)ロサンゼルス・エンゼルス所属のメジャーリーガー 大谷翔平選手は『二刀流』としても有名ですが、長い歴史を誇るMLBでも前例のない活躍を見せ、メディアで見ない日はない程注目され続けている選手です。投手としても打者としても優れた力を持ち、今後の活躍にも期待が高まっています。

このような活躍を見せる大谷選手が高校時代に『好きな言葉』として挙げたフレーズがあります。

先入観は可能を不可能にする

これは、故・モハメド・アリ氏の名言の一説から抜粋したフレーズで、大谷選手にとっては花巻東高校時代の指導者 佐々木洋監督からの教えの中で心に残っている言葉だといいます。大谷選手は『150キロを投げたかったんですけど、160キロを目標にしようと(監督に)言われて最初は無理なんじゃないかと思いました。でも、やっていくうちに手応えを感じるようになってきて、そのうちできるんでじゃないかと思うようになりました。自分で無理だと思ったらできなかった。最初からできないと決めるのはやめようと思いました。』と語っています。

できないとはなから決めつけ高みを目指すことをしなければ、道は開けません。高い目標設定のもと未知の領域に挑んできたからこそ、今では目標としていた160キロを超え、日本最速の165キロを投げるピッチャーになったのでしょう。

日々の選択は、我々が達成したい大きな目標に向けての小さな一歩です。自分自身の強みや使命感を考え、理解し、自分にとって意味のある目的を見つけていくことが重要です。結果は必然ではありません。偶然でもありません。日々の選択を積み重ねることで、自分自身を成長させ、目的に向かって進むことができます。また、それまでの過程において、失敗を恐れず挑戦を続けることも大切です。うまくいくことばかりではないでしょうが、失敗や大きな壁と向き合うことで、より自己理解が深まり、その壁を乗り越えた時には自分自身に対する自信が高まっていくことでしょう。

『僕だって165キロなんて夢のような数字でしたけど、出してしまえばそれが当たり前になってしまった』

諦めず立ち向かうからこそ、結果に繋がるのですね。

モハメド・アリは、アメリカ合衆国の元プロボクサー、アクティビスト。ケンタッキー州ルイビル出身。元WBA・WBC世界ヘビー級統一王者。

感情の調整に優良な目標

スポーツ、ビジネス、パートナー、趣味、人生の目標があると、「目標に近づくための感情」へ「現時点の感情」を導きやすくなります。気持ちの入れ替えがスムーズになります。
わたしたちは、プライベートやビジネスの場面で、誰もが怒り、嫌悪、喜び、悲しみなどを感じます。この時、「この感情でいいのか?」「さらに強くするか?」「全く違う感情へ切り替えたほうがいいか?」と検討する際に、事前に設定してある「目標」が答えを導き出してくれます。

例えば、怒っているときに「この怒りを利用して相手と話をすることは、自分の望む結果につながるか?」と考えます。もし「トラブルが大きくなる可能性がある」や「今後の関係に変化が起こり、目標から遠ざかることがある」など、デメリットが高い場合は、感情を変える必要があります。目標に近づくためには、最も適切な感情を見つけて、それに合わせた言葉や行動を考えて実行します。このように、事前に「思考と感情を調整する」というアプローチを取れば、自然と感情の調整がうまくいき、目標に近づくことができます。

「怒りはダメだ」と決めつける場面が多いのですが「今回は、声を大にして怒ることが、望む結果へつながる」となれば、強い怒りの力を利用した、言動、行動(適切な人に、適切な程度、適切なタイミング、適切な目的、適切な方法で怒ること)が正しい選択となります。

目標が高く、遠くになるほど、今の感情、言動、行動の取り扱いも、場当たり的でなくなり、望む目標へ進んでいきます。なぜかよく分からない、納得感のない、強引な我慢や誇張は体にも大きな負担(ストレス)がかかることは証明されています。

目標を達成するための、気持ちの入れ替え(感情の調整)は、体への負担もなく納得ある結果に結びつきます。
また、人生の道標となる目標は苦難な時にも支えになりますし、道に迷った時に目標が導いてくれます。

自分の目標を最適化したり、より高い目標を設定することで、今よりもさらに遠くへ進むことができます。「先入観のある高い目標」を設定してみてはいかがでしょうか。

・大谷翔平,2017,不可能を可能にする 大谷翔平120の思考
・https://ja.wikipedia.org/wiki/モハメド・アリ
・Photo,Getty Images Sport

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