セルフ・ハンディキャッピング
自らにハンディキャップを課すことで、自分の失敗を外的条件に求め、成功を内的条件に求めるための機会を増すことで、自尊心を守る行動や行為を選択することです。失敗した場合に「自分以外のなにかのせいである」と言い訳ができるようにすることによって自尊心が守られ、成功したときは「そのハンディキャップがあるにも関わらず成功した」と自己の評価をより高められるという予防線を張る行為です。失敗や成功の原因が自己の能力や努力ではなく、外部から与えられた要因にあるとすり替えて思いこむ行為であるため、失敗しても自己評価が下がらないため向上心や挑戦心が育たなくなる恐れがあるだけでなく、実際に失敗しやすい行動をとってしまうという弊害があります。
獲得的セルフ・ハンディキャッピング
あらかじめ失敗したときの言い訳を作って、本当はできるはずだったけれどハンディキャップがあったからできなかったんだと自己防衛するための行為です。試験前にあえてゲームをしたり、部屋の大掃除を始めるなどがその例にあたります。
主張的セルフ・ハンディキャッピング
試合前にライバルに「昨日遅くまで仕事をしていて今日は調子が悪そうだからスコアは伸びないだろう」とコメントすることや、試験前にクラスメイトに「全然勉強してない」というなど、周囲に対して予防的な発言をすることにより自己の評価を下げないようにしておく事前工作としての行為、または成功した場合にはより周囲の評価を高めるための事前工作としての行為をいいます。