知能要因と構造モデル
知能の定義にはいくつかあり、測定方法もさまざまです。知能の構造をどうとらえるかには、大きく3つの理論があります。
スピアマンの「二因子説」
イギリスの心理学者チャールズ・E・スピアマン(1863~1945)による理論です。すべての知的活動に共通する基本的因子である、「一般知能因子(g因子)」と、個別の領域に対応する固有の「特殊知能因子(S因子)」が、ふたつ合わせて領域に合わせて関連して働くことにより知能の個人差が決まると考えられています。
サーストンの「他因子説」
アメリカの心理学者ルイス・L・サーストン(1887~1955)による理論で、スピアマンの二因子と反する形で、知能を構成する7つの因子(知覚・言語・記憶・空間・数・推理・語の流暢さ)を唱えました。
ギルフォードの「知能の多層構造説(立体モデル)」
アメリカの心理学者ジョイ・ギルフォード(1897~1987)は、操作(5)・所産(6)・内容(4)という三つの軸の立体モデルを唱えました。5×6×4=120の因子から構成されていると考えられています。